14年1-6月ベスト

更新遅くなり、もう6月末からずいぶん経ったけれど、とりあえず半年分のランキング。それでも30公演を割り込んでしまった。ただ上位はいい作品ばかりで、順位づけが苦労した。1位はあの憎らしい池袋の劇場での公演。やたら当日券客を帰らせるのは小劇場としていかがなものか。とはいえ、このマームとジプシーの作品はほんと見事だった。岸田戯曲賞受賞の3作品をうまくまとめあげて興奮した。2位と3位は、岸田戯曲賞の候補にしてもらいたい。というか、受賞していい素晴らしい仕上がり。あひるなんちゃらも会心の出来で持ち味がしっかり出ていた。

1 マームとジプシー / ∧∧∧ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと――――
2 財団、江本純子 / 人生2ねんせい
3 月刊「根本宗子」 / 夢も希望もなく。
4 珍しいキノコ舞踊団 / 金色時間、フェスティバルの最中
5 あひるなんちゃら / 電磁装甲兵ルルルルルルル
6 ゴキブリコンビナート / 毛穴からニュートリノ
7 青年団 / 働く私(平田オリザ演劇展vol.4)
8 マームとジプシー / Rと無重力のうねりで
9 MONO / のぞき穴、哀愁
10 ナイロン100℃ / パン屋文六の思案〜続・岸田國士一幕劇コレクション
11 新年工場見学会2014(五反田団「クリィミー☆チカ」、紅午会、ハイバイ「大衆演劇のニセモノ」、ザ・プーチンズ「今年の電磁波」、ポリスキル)
12 クロムモリブデン / 曲がるカーブ
13 水素74% / 荒野の家
14 月刊「根本宗子」 / スズナリで、中野の処女がイクッ
15 珍しいキノコ舞踊団⇄モモンガコンプレックス / Togetherさ!
16 東京ELECTROCK STAIRS + KENTARO!! / 銀色テンポラルの中で輝く+MAKE IT futten 
17 青年団 / 忠臣蔵・OL編(平田オリザ演劇展vol.4)
18 カトリ企画UR / 紙風船文様4(演出:白神ももこ)
19 青年団リンク・ガレキの太鼓 / 雪が降ってるのなど見たことないが気のせいか
20 クリウィムバアニー / nuuuuuuuuu
21 ミクニヤナイハラプロジェクト / シーザーの戦略的な孤独
22 岩松了プロデュース / 宅悦とお岩〜四谷怪談のそのシーンのために〜
23 渡辺源四郎商店 / エレクトリックおばあちゃん
24 三条会 / ゼチュアンのぜんにん
25 Q / 迷迷Q
26 青☆組 / 人魚の夜
27 快快 / へんしん(仮)
28 東葛スポーツ / バック・イン・ブラック
29 野鳩 / 村にて

13年10-12月ベスト

更新遅くなり、1月も10日になってしまったけど、とりあえず昨年10〜12月分をアップ。何と20公演を切ってしまった。これは初めてか。それでもいい作品ばかりで、順位づけが苦労した。横浜までよく行ったものだ。1位はチェルフィッチュ。時代をとらえたテーマに、大胆な演出。サンガツとの共同作業も見事だった。2位はマームとジプシー。最近の作品は再びクオリティがあがっていい。次もこの路線でぜひ。快快は野上絹代の女優魂というかアーティスト魂に尽きた。働きながら子育てを繰り返す日々のリアリティが見事に舞台に載っていた。そして、東葛スポーツ。大ネタを大胆サンプリングして、これぞ本来の実力、というかあとは松村翔子が戻れば文句なし。

1 チェルフィッチュ / 地面と床
2 マームとジプシー / モモノパノラマ
3 快快 / 6畳間ソーキュート社会
4 東葛スポーツ / ツール・ド・フランス
5 サンプル / 永い遠足
6 イデビアン・クルー / 麻痺 引き出し 嫉妬
7 モダンスイマーズ / 死ンデ、イル。
8 絵のない絵本(原作:H・C・アンデルセン、構成・振付・演出:白神ももこ)
9 SEX,LOVE&DEATH(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
10 城山羊の会 / 身の引きしまる思い
11 東京ELECTROCK STAIRS / つまるところよいん
12 劇団鹿殺し / 無休電車
13 KUDAN Project / 真夜中の弥次さん喜多さん
14 ラッパ屋 / ダチョウ課長の幸福とサバイバル
15 サスペンデッズ / さよならを教えて
16 S.S.シンプル・ストーリーズ(白神ももこ×酒井幸菜) / Stick & uS!! 〜私たちと棒〜
17 ナカゴー / ホテル・アムール
18 チャリT企画 / ニッポンヲトリモロス

13年7-9月ベスト

更新遅くなってしまったけど、とりあえずアップ。1位っぽい作品がなく困ったが、会場の使い方がすばらしかったバストリオにしておきます。シベ少は再演で見るのも2度目だけど、今回の方がキャストがよかった。ミナモザは実名主義なドキュメンタリー作風に興奮。

1 バストリオ / グッドバイ
2 シベリア少女鉄道 / 遥か遠く同じ空の下で君に贈る声援2013
3 ミナモザ / 彼らの敵
4 マームとジプシー / cocoon
5 あひるなんちゃら / ライクアプラスチック
6 ぬいぐるみハンター / ベッキーの憂鬱
7 五反田団 / 五反田の朝焼け
8 水素74% / 謎の球体X
9 少年王者舘 / ハニカム
10 二兎社 / 兄帰る
11 劇団、本谷有希子 / ぬるい毒
12 キリンバズウカ / マチワビ
13 ろりえ / 木
14 遊園地再生事業団 / 夏の終わりの妹
15 ゴキブリコンビナート / こんにちは赤ちゃん
16 ユリイカ(青土社川上未映子×マームとジプシー / 初秋のサプライズ(「冬の扉」「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」「まえのひ」)
17 悪い芝居 / 春よ行くな
18 劇団姦し / 歓喜の歌
19 五反田怪団2013
20 kitt / ウインカーを、美ヶ原へ
21 God Save the Queen(うさぎストライプ「メトロ」、タカハ劇団「クイズ君、最後の2日間」、鳥公園「蒸発」、ワワフラミンゴ「どこ立ってる」、Q「しーすーQ」)
22 東葛スポーツ / ゴッド★スピード♯ユー!
23 iaku「人の気も知らないで」、elePHANTMoon「ボクがうんこを食べる理由」
24 劇団ズッキュン娘 / 新体操さゆり

13年4-6月ベスト

1 いやむしろわすれて草(作・演出:前田司郎)
2 水素74% / 半透明のオアシス
3 渡辺源四郎商店 / オトナの高校演劇祭「修学旅行〜TJ-REMIX Ver.」
4 岡崎芸術座 / (飲めない人のための)ブラックコーヒー
5 シティボーイズミックス / 西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を
6 サスペンデッズ / エレノア
7 城山羊の会 / 効率の優先
8 平田オリザ演劇展vol.3「この生は受け入れがたし」
9 マームとジプシー / てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。
10 東京ELECTROCK STAIRS / 東京るるる
11 庭劇団ペニノ / 大きなトランクの中の箱
12 ロロ / ミーツ
13 子供鉅人 / モータープール
14 動物電気 / どっきり!成人式〜オレもお前も〜
15 THE SHAMPOO HAT / 葛城事件
16 レミング〜世界の涯まで連れてって〜(作:寺山修司、台本:天野天街、台本・演出:松本雄吉)
17 三条会 / 三人姉妹
18 flat plat fesdesu vol.2 Bプロ(ピグマリオン効果、たかくらかずきvs Aokid、横山彰乃、KENTARO!!と荒谷みつる、岩渕貞太)
19 青☆組 / マリオン
20 渡辺源四郎商店 / オトナの高校演劇祭「河童〜はたらく女の人編」
21 ピンク地底人 / ココロに花を

遅れてしまったが、4〜6月のまとめ。GWがあったので、まあまあ稼げたか。またしても五反田団。というか満島ひかりが素晴らしかった。とはいえ、10位までは何度も入れ替えて、ちょっと悩んだ。効率の優先は前半が素晴らしかっただけに、ラストもったいない。ぺニノははこぶね総集編の様相も未見の人なら意義深くても、薄まった印象。やはり、どこかの部屋で見たい作品か。期待したレレングも消化不良。さらに残念な作品が3つ。とくに素晴らしい作品を連発してきた2つの劇団は持ち味を再確認してほしいところ。

13年1-3月ベスト

1 五反田団といわきから来た高校生 / 初恋のジュノベーゼは爪の味
2 北九州芸術劇場プロデュース(作・演出:藤田貴大) / LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望
3 野鳩とナカゴー / ひとつになれた
4 モモンガ・コンプレックス / 秘密も、うろ覚え。
5 ワワフラミンゴ / 馬のリンゴ
6 DUCKSOUP PRODUCE(作・演出:ブルー&スカイ) / 音楽家のベートーベン
7 月刊「根本宗子」 / 「今、出来る、精一杯。」
8 あひるなんちゃら / ギプス不動産
9 青☆組 / 初雪の味【鎌倉編】
10 東京ELECTROCK STAIRS / 始まりのマーチを待っていた
11 ミクニヤナイハラプロジェクト / 静かな一日
12 東葛スポーツ / DOGVILLE
13 サンプル+青年団 / 地下室
14 ホナガヨウコ×木下美紗都 / 君の知らない転び方
15 青☆組 / 初雪の味【会津編】
16 東京デスロック / 東京ノート
17 マームとジプシー / あ、ストレンジャー
18 21世紀ゲバゲバ舞踊団、危口統之、東葛スポーツ、青柳いづみ×飴屋法水室伏鴻×大谷能生、マームとジプシー / 吾妻橋ダンスクロッシング2013春
19 クロムモリブデン / 連続おともだち事件
20 新年工場見学会2013(五反田団「黒田、演劇やめるってよ」、ザ・プーチンズ、ハイバイ「大作映画のニセモノー多分スターウォーズー」、ポリスキル)
21 少年王者舘 / ミナレット
22 柿喰う客 / 女体シェイクスピア 発情ジュリアス・シーザー
23 タカハ劇団 / 世界を終えるための、会議
24 elePHANTMoon / 罪を喰らう

遅れてしまったが、1〜3月のまとめ。今回も藤田貴大が大活躍。3本も見た。ADX2013でも抜群の仕上がり。遠藤一郎とかが出ていなかったら、もっと上の順位にしたはず。五反田団のいわきシリーズも見事な水準。お馴染みの怪獣もうまく料理してさすがに面白かった。それから野鳩やブルースカイ(猫ニャー)の復活も嬉しい1〜3月だった。

12年10-12月ベスト

1 城山羊の会 / あの山の稜線が崩れてゆく
2 大人計画 / 生きちゃってどうすんだ
3 ハイバイ / 霊感少女ヒドミ
4 BATIK / おたる鳥をよぶ準備
5 珍しいキノコ舞踊団 / 動物の○
6 音楽劇 ファンファーレ(脚本・演出:柴幸男、音楽・演出:三浦康嗣、振付・演出:白神ももこ)
7 NODA・MAP / エッグ
8 ろりえ / 年末
9 DULL-COLORED POP / 完全版・人間失格 女バージョン
10 プロジェクト大山 / ホルスタイン
11 青年団+大阪大学ロボット演劇プロジェクト / アンドロイド版 三人姉妹
12 子供鉅人 / 幕末スープレックス
13 ヨーロッパ企画 / 月とスイートスポット
14 架空の劇団×渡辺源四郎商店 / 震災タクシー
15 ヒッキー・ソトニデテミターノ(作・演出:岩井秀人
16 競泳水着 / すべての夜は朝へと向かう
17 劇団鹿殺し / 田舎の侍
18 Q / 虫
19 青年団リンク水素74% / バラバラ姉妹に憐れみを
20 猫のホテル / 峠越えのチャンピオン

年末になれば暇になるのかと思いきや、そんなことなく忙しかった。おもうように狙ったものを観ることができず、不本意な3か月。しかし、大きな外れはなかったともいえる。トップは城山羊の最高傑作。あの父と娘の別れに笑い泣いた。キャスティングも最高だった。岩井秀人もすごかった。ヒッキーは戯曲が見事なのでパルコではなく小劇場でもう一度見てみたい。とくにキャストもハイバイでみたい気がした。ヒドミもハイバイ色は薄かったが、あの映像と語り口は名人芸の領域。それから、ことしの松尾スズキの舞台への取り組みはすごい。ふくすけ三演は失敗と思うが、独り芝居は素晴らしかった。そういえば、今年は独り芝居の当たり年だった。あとは、ダンス作品に良質のものが目立った。

12年7-9月ベスト

1 チェルフィッチュ / 女優の魂
2 マームとジプシー / ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。
3 イデビアン・クルー / 涙目コーデュロイ
4 ロロ / 父母姉僕弟君
5 トバズニハ(総合演出:伊藤キム、共同演出:棚川寛子、楠原竜也)
6 M&Oplaysプロデュース / 鎌塚氏、すくい上げる
7 あひるなんちゃら / ニアニアフューチャ
8 ナカゴー / 黛さん、現る!
9 五反田団+ASTROV / アンダスタンダブル?
10 悪い芝居 / カナヅチ女、夜泳ぐ
11 クロムモリブデン / 進化とみなしていいでしょう
12 少年王者舘 / 累―かさね―
13 ミナモザ / 国民の生活
14 ままごと / 朝がある
15 本能中枢劇団 / 雲と雪のつなわたり
16 シアターコクーン・オンレパートリー+大人計画 / ふくすけ
17 ハイバイ / ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだポンポン
18 ロリータ男爵 / はんぶん隠し味
19 東葛スポーツ / ビート・ジェネレーション
20 デス電所 / 神様のいないシフト

この3か月は個人的に大きなイベントもあり、忙しく、それでもよく20本あったなという感じ。いい作品にも出会えてラッキーだった。ベスト3に横浜でみた作品が2本入った。ふくすけ&ポンポンは傑作のはずだが、前回みた公演が素晴らしすぎたので、今回イメージダウンは残念。怖くなり「遭難」はパスしてしまった。再演は難しい。