06年1-3月ベストアクト

<Best Play 0601-0603(小劇場)>

1 チェルフィッチュ/三月の5日間
2 庭劇団ペニノ/ダークマスター
3 むっちりみえっぱり/明日からは粉がある
4 野鳩/僕のハートを傷つけないで!
5 劇団八時半/完璧な冬の日
6 労働者M(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
7 指輪ホテル/CANDIES〜Girlishhardcore
8 ポツドール/夢の城
9 少女単体/ロミオとジュリエット
10 五反田団/ふたりいる景色
11 THE SHAMPOO HAT/恋の片道切符
12 ラッパ屋/あしたのニュース
13 ハイバイ/ヒッキー・カンクーンエンゲキリョウホウ
14 ヨーロッパ企画/Windows5000
15 渡辺源四郎商店/夜の行進
16 桟敷童子/泥花
17 あひるなんちゃら/ハワイで農園
18 アーノルドシュワルツェネッガー/ゲルニカ
19 燐光群/スタッフ・ハプンズ
20 五反田団/逃げるメン
21 鉄割アルバトロスケット/金割アルバトロスケト
22 月蝕歌劇団/人力飛行機ソロモン劇場版
23 劇団青い鳥+北村想/もろびとこぞりてver.2,3
24 阿佐ヶ谷スパイダース/桜飛沫
25 黒テント/『金玉娘』新装版
26 動物電気/豆ざむらい
27 うずめ劇場 / 我が闘争
28 横浜ボートシアター/賢治讃え(Bプロ)
29 シベリア少女鉄道/ここでキスして。
30 THE・ガジラ/ひかりごけ
31 劇団宝船/あいつは泥棒
32 モッカモッカ/薬丸君と薬師丸君
33 新宿梁山泊/風のほこり
34 UglyDuckling/改訂版さっちゃん
35 地点|京都/Jericho(エリコ)
36 トリコ・Aプロデュース/他人(初期化する場合)
37 地点|京都/沈黙と光
38 離風霊船/ゴジラ
39 Ord-d.d/冬の花火、春の枯葉
40 Anjuta/DDDR(DANCE DANCE and DANCE REVOLUTION)
41 東京タンバリン/Damage
42 七里ガ浜オールスターズ/二人の高利貸しの21世紀

とりあえず、今年第1四半期に見た分で、歌舞伎とかダンスを除いたものからアップ。ベスト3は本当に見事。むっちりみえっぱりの1000円は1円当たりのパフォーマンスでは文句なしに最高。嬉しい復活だった。2位に入れた庭劇団ペニノはじめ、小劇場ならではの臭いを感じる作品が目立った感もあり、ほかに、鉄割アルバトロスケットのネギの臭いが強烈だったのと、ポツドールの鍋、ガジラの鉄板も臭った気がする。伝説の秘法「ひまわり」、改めて見てみたくなった。時代性という意味で戯曲が優れていたのが、鈴江俊郎の「完璧な冬の日」。空港反対の運動が孤立していく様を描き、周辺住民からも排除されていく様は、いまの日本のマスの動きの不気味さを見事に象徴。赤堀雅秋の「恋の片道切符」もパチンコ店での在日朝鮮人の会合という抜群の設定で、キャストもいい味出したが、ラストにかけての展開が直球な感じがしてしまい惜しかった。いつもは捻り過ぎて失敗しているシャンプーハットなのだが、今回は、ムリに事件を作らなくてもよかったと思う。一方で、チェルフィッチュは戯曲より、あのノイズあふれる動き(振り付け)こそ評価したい。戯曲の完成度は「労苦の終わり」の方が上と思ったが、それでも小劇場史を画する意義深い公演となった。指輪ホテルはプレビュー公演ながら見事な完成度。また、野鳩に対するえんげきのページでの非難の多さに驚いたのも事実。いかに多数の評価があてにならないかを痛感。チェルフィッチュへの批判に至っては、痛ましい程だった。